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2025.08.23/

コラム

印刷用語集 vol.2「か」~「こ」

 



階調(かいちょう)
写真などのハイライトからシャドウに至る濃度の段階をいい、グラデーションともいう。


解像度(かいぞうど)
画像や映像がどれだけ細かく表現されるかを示す指標で、画面を構成する点の密度(ピクセル密度)で表される。数値が高いほど画像は精細で鮮明になり、より多くの情報を一度に表示できるようになる。デジタルデータにおいては、1インチ当たりのピクセル数ppi(Pixels per inch)で表し、印刷物などのアナログデータにおいては、1インチ当たりのドット数dpi(Dots per inch)で表すことが多い。


改版(かいはん)NEW
印刷物や書籍の内容を更新・修正して、原版(元の版)を新しく作り直すこと、またはそのように作り直された出版物を指す。


活版印刷(かっぱんいんさつ)
印刷される部分がそれ以外の所より一段高くなっていて、その部分にインクを付け、紙をのせ上から圧をかけて紙にインクを転写することで印刷する。文字の一つ一つが別々の活字でできており、文字を差し換えたり、印刷が終わった後にバラバラにもどし新たに別の版を組んだりすることができる。


角トンボ(かどとんぼ)
台紙の四隅に仕上がりと断裁の見当アタリを示すトンボで、仕上がりトンボともいう。


飾り罫(かざりけい)NEW
装飾的な模様でできた罫線のこと。罫線は、文字や図を囲んだり、区切ったりするために引かれる線ですが、飾り罫は、その罫線に装飾が施されているものを指す。


加色混合(かしょくこんごう)NEW
二つまたはそれ以上の色光が混合されることにより新たな色が知覚される現象。混合された色光の強度が加算されることで新たな色が知覚される。光の三原色であるR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の場合を例にとると、B+G→C(シアン)、B+R→M(マゼンタ)、G+R→Y(イエロー)となる。また、三つの色光が加わるとW(ホワイト)となる。


かぶり
断裁機を用いて、用紙または本を断裁したとき、断裁面が湾曲して寸法の誤差が生じることをいい、刃が摩耗して切れ味が悪いか、また断裁機が摩耗しているかのいずれかに多く原因している。


紙くせ(かみくせ)
室温、湿度や紙の保存状態、期間などによって紙が平坦にならないでいろいろな状態を示すこと。「波うち」「おちょこ」「カール」「やま」「たに」「くら」「傾斜」などの名称のくせがある。


紙むけ(かみむけ)
インキのタック値が増大したり、印刷速度が速くなると、紙の表面の繊維や塗布物がむけてくることがある。


紙目(かみめ)NEW
紙を製造する過程でパルプ繊維が流れていく方向によって生じる繊維の向きのこと。紙目には、紙の長辺方向と平行に繊維が並んだ縦目(T目・タテ目)と、短辺方向と平行に繊維が並んだ横目(Y目・ヨコ目)の2種類がある。印刷や製本、折り加工などにおいて、折りやすさや仕上がり、強度に大きく影響する。


カラーバランス(からーばらんす)
カラーフィルムの3原色の発色性の釣り合いや、分色版の釣り合いのことをいい、このバランスがとれていることが大切。


カラーバー(からーばー)NEW
印刷の際に仕上がり領域外に配置される、印刷インキの色や版数(色数)を管理するためのマーク。カラーパッチ、コントロールストリップ、色玉と同義。


カラーチャート(からーちゃーと)
製版、印刷の標準にするため、標準の用紙とインキで3原色とスミ版の各版の網点面積率を段階的に変化させた色見本で、網点面積が0~100%の11段階のもの、16段階のものなどがある。


カラーチップ(からーちっぷ)
色指定・色確認の際に使われるカラー表のこと。DIC番号などが良く用いられる。


感圧紙(かんあつし)NEW
筆記圧によって複写をとる加工紙。ノーカーボン紙と裏カーボン紙があるが,一般的にはノーカーボン紙をいう。


感度(かんど)
写真フィルム、製版感材などが露光に対しどの程度の敏感さを持っているかを数値で表したもので、感光度ともいう。


感熱紙(かんねつし)NEW
表面に塗られた特殊な薬品層が熱を感知して化学反応を起こし、黒く発色する仕組みを持つ紙。レシートや交通系切符、宅配ラベルなどに使われ、プリンターで文字や図形を印字できる。


観音折(かんのんおり)
折り方の一種で、見開きページの両側が内側に折りたたまれたもの。両端が折られているものを両観音折ともいい、これに対して一方のみが折りたたまれているものを片観音折といい、本の目次や折表などに使われる。


顔料(がんりょう)
印刷インキに使用される粉末の着色料のことで、有機顔料、無機顔料がある。


カス(かす)
粘着ラベルなどの印刷・加工工程で、ダイカット後除去される表面基材の不要部分のこと。


カス取り(かすとり)
粘着ラベルなどの印刷・加工において印刷ダイカット後、不要部分(カス)を取り除くこと。


画素(がそ)NEW
デジタル画像の最小単位であり、色や明るさの情報を持つ小さな点のこと。ピクセル(px)と同義。


含浸紙(がんしんし)
耐水性、耐摩擦性、耐油性などの性能を紙に付与するために、種々のエマルジョン、溶液などを含浸させた紙のこと。


乾燥ひずみ(かみひずみ)
抄紙工程、加工工程で乾燥を行ったときに、伸縮により紙や加工紙などの内部に残留するひずみのこと。


感温インク(かんおんいんく)
体温程度の温度で色が変わる特殊なインク。


カンプ(かんぷ)
印刷物の制作で仕上がりを確認してもらうために提出する見本のこと。comprehensive layoutの略。「カンプ済」という風に使われる業界用語。


カーボン紙(かーぼんし)NEW
複写用の紙。筆圧で下の紙に転写される。




キャストコート紙(きゃすとこーとし)

表面に強い光沢がある紙で、原紙上に塗布した塗料がなま乾きのときに鏡のように仕上げたシリンダー面に押し付けて作る。アート紙、コート紙と異なり、スーパーキャレンダー仕上げを行わずに、高光沢、高平滑のキャストドラム(クロムメッキ製)に貼り付けて乾燥、仕上げを行って作られる。


ギア目(ぎあめ)
印刷の際、紙の進行方向に対し直角方向に生じるしま状の色ムラのような汚れで、胴回転歯車の誤差や胴仕立ての不良などによって起こる印刷不良の1つ。


木型(きがた)
トムソン加工などに使われるスポンジの入った専用の型。ステッカー製作などの際に全て抜き切らずに半抜き(ハーフカット)したり、刃をつけずに曲げ加工することなどもできる。


菊判(きくばん)NEW
用紙の寸法の一種で、主に新聞用紙として使われたアメリカの寸法が起源。書籍サイズとしても用いられる。


菊全(きくぜん)
紙サイズ939mm×636mm(A4用紙×8枚分)のこと。


菊半(きくはん)
菊全の半分。ベビーと呼ばれる。


菊四ツ(きくよつ)
菊四つ切りのこと。菊全が4枚に断裁されたサイズで約318mm×469mm。


黄セパ(きせぱ)
タック紙のラベル裏面に付いているセパレート紙の種類。黄色なので黄セパ。種類によって紙のコシやブロッキングしにくいといった特徴がある。


逆目(ぎゃくめ)NEW
紙の繊維の流れる向き(紙目)と、紙を折り曲げたり加工したりする方向が、本来とは反対方向にある状態を指す。順目に沿って加工する場合に比べ、逆目では紙が折りにくい、折り目がきれいに仕上がらない、冊子が開く際に波打ったりする、強度が変わる、などの影響が出る場合がある。


級(きゅう)NEW
文字の大きさを表す日本独自の単位で、ミリメートル(mm)を基準とした単位。1級が0.25mm。1つ級が上がるごとに0.25mmサイズが大きくなる。級数やQ数と同義。


行間(ぎょうかん)NEW
テキストの行と行の間の空き(アキ)の量を指す。行間は文章の読みやすさやデザインに大きく影響する。


経本折り(きょうほんおり)NEW
アコーディオン状に折った刷り本を丁合いし、小口を接着剤で固定する折り方。




クイックセットインキ(くいっくせっといんき)
速乾性インキのことで、印刷後、インキ中の溶剤の染み込みが早く短時間にセットするインキのこと。


組版(くみはん・くみばん)
本や新聞を製作する工程で、職人が様々な活字を組んで印刷専用の版をつくること。
現在では文章や画像などの要素をレイアウトして印刷用の版を作る工程。


グラシン紙(ぐらしんし)
化学パルプを高度に叩解して抄造した紙をスーパーキャレンダー掛けして高密度、高平滑性の半透明な状態に仕上げたもの。高叩解度のために湿度変化による伸縮が大きいため、剥離紙基材に使用した場合にトラブルが起きやすいので低叩解度の紙にPVAなどの薬品を塗工してスーパーキャレンダー掛けをしたものが剥離紙基材に使用されている(セミグラシン紙)。


クラック(くらっく)NEW
印刷物の折り目などでインクが割れてしまう現象。特に厚紙や濃い色の印刷で起こりやすい。


グラデーション(ぐらでーしょん)
色の階調がだんだん変化していく様子。


グラビア印刷(ぐらびあいんさつ)
印刷方式の一つであり、凹版印刷の一種。すなわち原版のインクの付く部分が彫り込まれているタイプの印刷方式。微細な濃淡が表現できるので写真画像に最適。


クラフト紙(くらふとし)
クラフトパルプを原料として抄造された紙の呼び名。強度が大きいため包装紙や結束用の封筒に使用される。


クリアカット(くりあかっと)
絵柄の輪郭に沿ってカットする加工技術。


クリーナー(くりーなー)
抄造工程で紙料液中に含まれる異物を除去する装置のこと。一般にはコーン型をしておりコーンの上部に接線方向から紙料液を注入し、遠心力により重い異物を除去する装置。紙料と比重の差の少ない異物は除去しにくい。セントリークリーナーのこと。


グルアー(ぐるあー)NEW
段ボールや紙器の製造工程において、型で打ち抜かれた板紙を折りたたみ、接着剤(糊)を塗布して圧着し、箱の形に成形する機械。製函機、自動貼り機、サックマシンと同義。


グルー(ぐるー)NEW
製本や加工に使われる接着剤のことで、加熱して使うホットメルト、加熱せずに使うコールドグルー、インキのように印刷して使うスマートグルーなどがある。


くるみ綴じ(くるみとじ)
背の部分をのりで固めて表紙で包む製本。


グレースケール(ぐれーすけーる)
白から黒までを一定の濃度差をつけて段階的に並べたもので、撮影や焼付けの際の基準として利用され、反射用と透過用がある。


クレジット(くれじっと)NEW
著者・撮影者・制作会社などの情報を記載する部分。写真や記事の下に小さく載ることが多い。


グロスインキ(ぐろすいんき)
とくに強い光沢を有するインキのこと。


咥え(くわえ)
枚葉紙の印刷の際、印刷機の咥え爪に咥えられた側の印刷紙の端のこと。


咥え尻(くわえじり)
枚葉印刷紙の「咥え」と反対側の端のこと。




蛍光インキ(けいこういんき)
蛍光顔料を用いたインキで、ポスターや広告物などに用いると鮮やかで効果の大きいインキ。


罫線(けいせん)NEW
デザインやレイアウトで文字や図版を区切ったり、囲んだりするために使われる線全般。
また、トムソン加工において、押し刃によって付けられる押し筋。


ゲージ(げーじ)
本来はものの長さ、幅、厚さ、太さを測る測定用の計器などの総称だが、版下の場合はJIS規格の仕上がり規格寸法や、版面、トンボ、ノンブル、柱などをフィルムに焼き込んだチェック用のゲージがある。また、罫線ゲージもある。市販のもの、自作のものなどがある。チェック用に必要なもの。


化粧断ち(けしょうだち)NEW
製本などで、印刷物を製品の仕上がり寸法に合わせて断裁する工程。


毛抜き合わせ(けぬきあわせ)
色と色を分けて刷る時、白い部分が抜けてしまっては困るし、重なっては困る場合、毛1本くらいの逃げを作る必要がある。片側から毛1本分くらいの食い込みを描く。技術的に難しい作業だが製版にとって不可欠の逃げ。


下版(げはん)
校了になった組み版、フィルムなどを製版・印刷工程にまわすこと。


毛羽立ち(けばだち)
紙の表面のパルプ繊維が起毛した状態になっていること。表面を摩擦したり、印刷したときに発生する。


ケラレ(けられ)NEW
レンズやマスクの影響で画面の端が欠ける現象。印刷では余白のズレを指すこともある。


ゲラ刷り(げらずり)NEW
校正のために試し刷りされた印刷物のこと。ゲラや校正刷りと同義。


現像(げんぞう)
感光材料に露光することによって生じた像(潜像)を化学的に処理して可視像に変えること。また、感光膜を有する版材に露光した後で、未露光部の膜を除去する操作をいう。


見当(けんとう)
多色刷りにおいて各色の版を正確に位置合わせすること、および両面印刷で紙の表裏の位置を正確に合わせること。また、型抜きで抜く位置を正確に合わせること。見当が正しく合っている状態を「見当が合っている」、ずれている状態を「見当ズレ」「見当が甘い」と言う。見当合わせと同義。


検版(けんぱん)
刷版を印刷に渡す前に原版フィルム、校了紙、指示書などと照合して再確認する検査のこと。または、原版フィルムの検査のことをいう。


ケント紙(けんとし)
高級印刷、ハガキ、封筒、名刺、製図などの用途に用いられる上質系の紙で、一般の上質紙に比較して、表面性がよく締まった感じの紙のこと。




校閲(こうえつ)NEW
内容の正確性や事実関係、表現の不自然さや不適切な表現が含まれていないかなど、広い範囲の誤りをチェック・修正する作業


高解像度(こうかいぞうど)
データが重くなるが、解像度が高くなり画質が滑らかになったもの。


合紙(ごうし)
2枚以上の紙(厚紙、段ボールなど)を貼り合わせて1枚の厚みのある紙に仕上げる印刷・加工技術。印刷済みの薄い用紙を厚い板紙に貼り合わせて強度や厚みを出すことが多い。合紙(あいし)とは意味と用途が異なる。


構成(こうせい)
NEW
印刷物の内容やレイアウトの全体的な組み立て。文章・画像・デザインの配置など


校正(こうせい)
誤字脱字やレイアウト、色味などを確認するために行う試し刷りの確認作業。


校正刷り(こうせいずり)
校正に用いる試し刷りのことで、刷り上がりの色調効果などを見るのが目的。専用の校正機が用いられる。


合成紙(ごうせいし)
合成樹脂を主原料として製造された紙で、一見は通常の木材パルプ紙に似ているが、合成樹脂フィルムの特性を兼ね併せたものが多い。水に強く破れにくいユポコーポレーションのユポ紙なども合成紙。


硬質ビニール(こうしつびにーる)
アクリルディスプレーを作る素材で硬くて強度のあるプラスチック。


光沢紙(こうたくし)NEW
表面に光沢があり、写真や高級印刷物に使われる紙。色の再現性が高く、見栄えが良い。


孔版印刷(こうはんいんさつ)NEW
版に設けた微細な孔(あな)からインクを押し出して印刷する方式で、シルクスクリーン印刷や謄写版印刷などが代表的。紙以外にガラス、金属、プラスチック、布など様々な素材に印刷でき、曲面にも対応できるのが大きな特徴。


校了(こうりょう)
校正のチェックが完了すること。


香料インク(こうりょういんく)
バインダーに香料を混ぜて印刷。


校了紙(こうりょうし)
校正を完了した校正紙。最後の校正紙には「校了」と記入するか、または捺印する。


五感紙(ごかんし)NEW
ファンシーペーパーの一種で、柔らかな質感と多彩な色が特徴。古紙を多く含んだ環境配慮型の用紙。


小口(こぐち)NEW
書籍や印刷物の断面部分。製本された本のページの端のことを指します。


古紙(こし)
いったん使用されて、使用目的が終わった紙のこと。新聞古紙、段ボール古紙が代表的なもので、かなり再生利用されているが、近年は省資源が強調されるようになり、他の古紙の再生利用も行われ始めている。


ゴシック体(ゴシックたい)NEW
明朝体と異なり、縦画と横画の太さが均等な書体。視覚的訴求性が高く、目立ちやすい特徴がある。


ゴミ取り(ごみとり)NEW
スキャナや画像修正の工程で、画像データ上の細かな汚れやチリを取り除く作業を指します。


コントラスト(こんとらすと)
写真画像の濃度の高い部分と淡い部分の対比をいい、この比の大きいものをコントラストが大きい、あるいは硬いといい、小さいものをコントラストが小さい、または軟らかいという。


コンパウンド(こんぱうんど)
インキに添加してインキの流れやタックを調整する補助剤で、主成分がワックスなので使いすぎると障害になることがある。


コーター(こーたー)
紙やフィルムなどの基材に、顔料、接着剤、粘着材、剥離剤などの薬品類を塗工する機械のこと。塗工装置の種類により、エアーナイフコーター、ロールコーター、バア(ロッド)コーター、ブレードコーターなどがある。


コート紙(こーとし)
塗被紙の一種だが、アート紙に比較して塗料層が薄く、光沢、平滑性などの性質を落とした低価格紙。


ゴースト(ごーすと)NEW
印刷物にデータ上にない濃淡が生じる現象で、デザインとして意図しない薄い画像や文字、影が浮かび上がって見える状態を指す。インクの供給バランスの崩れが主な原因で、インクが流れる方向に沿ってインク量の多い部分と少ない部分が隣接することで発生し、特にベタ部分の中に白抜き窓があるデザインや、上下でベタの面積に差がある場合に起こりやすい。
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